ルドルフ・シュタイナー(1)

目次

1 ルドルフ・シュタイナー

はじめに Wikipedia に掲載されている記事を引用する.

ルドルフ・シュタイナー(Rudolf Steiner, 1861年2月27日 - 1925年3月30日(64歳没))は、バルカン半島のクラリェヴェクで生まれ、
オーストリアやドイツで活動した神秘思想家、哲学者、教育者である。
  
ゲーテの自然科学論や学芸雑誌の編集に携わりながら、前衛的な団体やアナキズムの傾向をもつ人々と関係するようになり、ニーチェ主義的な自由思想の立場に至るが、神秘思想の講演者に転身し、
人智学(アントロポゾフィー)と称する精神運動を創唱した。人智学運動は神智学協会の神智学運動から派生したものであるが、
インド思想に傾倒した神智学協会よりもキリスト教神智学に近い性格をもっており、ロマン派の自然哲学、グノーシス、薔薇十字思想の流れも汲んでいる。
 
シュタイナーの思想はカール・グスタフ・ユング、パウル・クレー、アルベルト・シュヴァイツァーにも何らかの影響を与えた。
ドイツ哲学研究者の三島憲一は、1970年代以降のドイツで緑の党に集まった知識人たちのなかに人智学に学んだ人々が多いと述べているが、
その一方で、1920年代にヴァルター・ベンヤミンはシュタイナーについて「前近代への願望でしかないと見て深く軽蔑していた」(三島 2002 : 596)とも指摘している。

1.1 プロフィール

1952年〜1925年。オーストリア生まれの思想家・教育家、ゲーテ研究家・芸術家・哲学博士。
プラトン哲学・アリストテレス哲学とゲーテの自然科学をとおして人智学(アントロポゾフィー)協会を樹立。
スイス、ドルナッハにコスモポリタズムに基づく普遍人智学協会を創設し、医学、教育、農業、芸術、社会論などの分野に大きな業績を残した。354巻の著作&講演集を遺す。 
 

2 アントロポゾフィー(人智学) 医学

私がうつ病を体験し、どうにかしてこの病気を治したいと思い臨床心理学を学んでいく中で自身の自我に起因してることが解ってきた。 
しかしながら、自我を追求していくと意識や無意識と言ったより深いものを理解しなければならない。 
ところが、無意識というものは親の躾や育った環境、前世の記憶などに起因していることが多く、そう簡単に自我を克服することは出来ない。 
 
自身のうつ病克服とその精神療法を研究していく中で認知行動療法に出会い試してみるが、これが克服のためのすべてでは無いことに気付いた。 
これまで様々な文献や論文を見てきたが特に私が影響を受けたのがルドルフ・シュタイナーのアントロポゾフィー医学である。 
ここではルドルフ・シュタイナーのアントロポゾフィー医学の概要について記す。

2.1 アントロポゾフィー医学とは何か

アントロポゾフィーとは宇宙と人間、過去と未来を結ぶ壮大な思想であるが、その思想に基づく医学は日本では「人智学医学」あるいは「シュタイナー医学」と称されてきた。
アントロポゾフィーとは、ギリシャ語の「アントロポス」(人間)と「ソフィア」(知恵)の合成語で「人間の叡智」という意味になる。そこから「人智学」と言う言葉が生まれた。
アントロポゾフィーとは「人間の叡智」というよりも 「全き人間性の意識」 として捉えてほしいとルドルフ・シュタイナーは述べている。 
 
ルドルフ・シュタイナーの言う「人間性」とは”芸術的”であることとも言い換えられる。実際ルドルフ・シュタイナーのあらゆる活動に「芸術」という言葉を添えている。 
例えば、教育芸術、医術、農業芸術、社会芸術、生活芸術など。
 
アントロポゾフィーの基本姿勢は、 「意思を尊重し、進化に寄り添う」 ことと表現できる。それは芸術的創造における基本姿勢であり、そこに「人間性」がある。 
人間であることは、即ち芸術的であることなのだ。 
 

2.2 4つの構成要素

人間は4つの部分から出来ている。

  • まず、 物質体(肉体) があり、物質的ー化学的な力と法則を内包する鉱物も物質体を持っている。 
  • 人間の本性の第二の構成要素は エーテル体(生命体) である。生きているもの、即ち植物も動物もエーテル体を持っている。 
  • 人間の第三の構成要素は アストラル体(感受体) である。
  • アストラル体は快と苦、喜びと苦痛の担い手である。感情、表象、思考の担い手である。動物もアストラル体を持っている。 
  • そして人間本性の最高の構成要素である 自我の担い手自己意識の担い手 がある。この構成要素によって人間は地球創造の頂点に立っている。 

 
この4つの構成要素に着目すると、これら4つはそれぞれ異なっているということである。
 

2.2.1 物質体 

  • 人間の物質体は外から考察することができ、感覚器官が物質体を知覚する。
  • 肉体器官に結びついた思考、つまり脳という道具に結びついた思考によって、人間の物質体を理解することができる。
  • 外から考察することによって物質体は明らかになる。 

 

2.2.2 アストラル体

  • アストラル体は物質体と異なり霊視的な意識にとってのみアストラル体は外的な事実である。
  • 意識の修練を繰り返しアストラル体を物質体のように外的に診ることができるようになるのである。 
  • アストラル体を外的に知覚することはない。目で見ることができるのはアストラル体の中に寄せては返す衝動、欲望、情熱、思考、感情などの現れだけである。 
  • アストラル体の体験を人間は自分の内面に近くするのである。

 

2.2.3 エーテル体

  • 物質体とアストラル体の中間にあるのがエーテル体と自我の担い手である。 
  • 物質体は純粋に外的に知覚され、アストラル体は純粋に内的に知覚される。 
  • エーテル体は外から物質体とアストラル体の中間にある構成要素である。エーテル体は外から知覚されないが、外へと作用する。 
  • エーテル体は人生において物質体に向かって作用する。 
  • アストラル体が発展させる力や内的な体験はエーテル体に移行する。その後、物質体の中に入っていくことができるのである。

 

「眠りの中で物質体は外界と内面の仲介者であるエーテル体を従えて物質界に止まる」ということができる。 
エーテル体が外界にあるので眠っている人間の中には外界と内面を仲介するものは何もない。ある意味で「眠っている人間において、物質体とエーテル体は外的な人間でしかない。 
エーテル体は本来外界から内面への仲介者なのだが、物質体とエーテル体を『外的な人間』と呼ぶことができる。また、眠っている人間のアストラル体と自我を『内的な人間』と呼ぶことができる。」 

 

2.3 病気とは

病気はどのようにして発生するのでしょうか? 
病気は内面から発生するのですが、それについて解説します。 
 
内疾患の場合、どうして突然病気になったのかその原因を詳しく考えたりすることはあまりない。 
また、ある病気では病人のそばにいるとその病気が移ることがある。それは外的なように思われるが、本当にそうでしょうか?  
 
肉体的な内疾患は正しくない物質が水人間の中に溶けていることが原因である。所謂、精神病は実際には精神病ではない。精神が病気になることはない。 
精神病というのはどこかの器官が外的には気付かないほどごく軽く病気になっているときに水が不正に酸素の中に蒸発して、神経を阻害することに原因があるということである。 
素材を正しく消化すれば水分の中に不正なものが溶け込まず水が正しくない方法で蒸発することはないのである。 
 
このように物理的身体だけでなくエーテル体、アストラル体、自我の4つのバランスが重要であり、どれか一つが自律しても病気になってしまうのである。 

2.4 病気の本質

健康な人と病人との間にある違いは何でしょうか? 
物理的身体、エーテル体、アストラル体、自我のそれぞれの要素がどのように配分されどのような相互作用が見られるかが重要である。 
人間の4つの構成要素の本質について精神科学が何を語っているかを研究したことのない人は、いくら解剖学や生理学を学んでいたとしても人間の血液の本質を知ることはできない。 
 

2.4.1 血液とは

  • 血液は人間の自我の本質を表現するものです。 
  • ゲーテが「ファウスト」の中に書いている「血はまったく特別の液体だ」という言葉は多くの事を語っている。 
  • 現代の科学者は血液は人間の身体以外のものを表現するというようなことには思いも及ばない。 
  • 血液は人間の自我の本質を表現するものである。 

 

2.4.2 腺とは

  • エーテル体を表現するものである。
  • エーテル体の表現である腺と自我の表現である血液とは全く別に考察されなければならない。

2.4.3 血液の本質

  • 体から血液を採取してそれをあらゆる手段により調べることができると医学者は考えている。化学的な方法により血液成分を調べ分析する。 
  • しかし、血管の中を流れている血液と体外に出た血液は全く別物であるということである。血液は体の外に出た瞬間に全く別物に変わるということである。 
  • 血液はその全体像を物質的に調べることができない。それ故、血液は人間の自我の本質を表現するのである。 

 

2.4.4 血液とは何か

  • 血液とは何かを知ることは自我とは何かを知ることである。 
  • 自分の自我がどのような性格を持っているのかを知らなければならない。 
2.4.4.1 慢性疾患の場合
  • 慢性病は遺伝するものであり、その治療にあたってはその人が周囲からどんな直接的影響、間接的影響を受けているかを知らなければならない。 
  • そのようにすると、例えば、その人を今とは違った自然環境に置くことべきだということが解るかもしれない。 
  • あるいは、仕事を変えた方が良いかもしれない。自我の性格に正しい影響を与えるものを見いだすことが大事である。 
  • 慢性病は物質的には血液の性質に関係し、霊的には自我の性質に関連しているのである。 

 

2.4.4.2 アストラル体が不規則な場合の病気
  • アストラル体が不規則になった場合の病気は、ある神経組織の不能に表現される。 
  • 急性の病気の多くはアストラル体の不規則性に関連している。 
  • 食事療法が有効。
2.4.4.3 急性疾患の場合 

胃や心臓が苦しいとか急性の不調が感じられる場合、直接その病状の中に原因を見ようとするのは迷信であり誤りである。 
根本的な原因は神経組織の機能不全であることがあり得るのである。心臓の病気は神経組織が心臓の動きを支える機能を果たせないことが原因であることがある。 
現代医学の治療法によって心臓や胃を虐待する必要なく、神経の働きを元に戻せば良いのである。 

2.4.4.4 一部慢性疾患・一部急性疾患の場合

一部慢性で一部は急性という病気がある。そのような病気はエーテル体、およびエーテル体の表現である腺器官と関連している。 
そのような病気は遺伝とはなんの関係もない。それらの病気は民族、種族、人種と関連することが多い。 

2.4.4.5 エーテル体に原因のある病気
  • エーテル体に原因のある病気の場合には、医薬によって治癒プロセスを支えることが正しい。 
  • 人間は複雑なものであり治療法も一面的なものでなく多面的なものである必要がある。 

 

2.4.4.6 物質的身体に原因のある病気
  • 物質的身体に原因のある病気、これは伝染病である。
  • 人間の物質体と関連している自然全体を認識する必要がある。 
  • 自我の基盤は物質的なものでなく霊的=精神的なものである。 

 

2.4.4.7 カルマ(業)による病気

過去の自身の災いや行いにより業となって現れる病気。 

現代医学は元々霊的な認識から始まりしだいに唯物論化していったが、ここに述べたとおり病気には5つの形態があり、 
人間の本性の高次の構成要素についての認識が医学に浸透する必要があるということが重要なことである。

3 参考文献

ルドルフ シュタイナー. (1981). 神秘学概論. ちくま学芸文庫 筑摩書房. http://amazon.co.jp/o/ASIN/4480083952/
ルドルフ シュタイナー. (1992). 病気と治療. イザラ書房. http://amazon.co.jp/o/ASIN/4756500447/
ルドルフ シュタイナー. (1995). 魂の隠れた深み - 精神分析を超えて. 河出書房新社. http://amazon.co.jp/o/ASIN/430924159X/
ルドルフ シュタイナー. (2007). 人智学・心智学・霊智学. ちくま学芸文庫 筑摩書房. http://amazon.co.jp/o/ASIN/4480091041/
ルドルフ シュタイナー. (2010). シュタイナー〈からだの不思議〉を語る. イザラ書房. http://amazon.co.jp/o/ASIN/4756501141/
ルドルフ シュタイナー. (2013). 秘されたる人体生理 シュタイナー医学の原点 (四六). イザラ書房. http://amazon.co.jp/o/ASIN/4756501214/
ルドルフ シュタイナー. (2015). アントロポゾフィーの人間認識と医学. ルネッサンスアイ. http://amazon.co.jp/o/ASIN/4834401723/
ルドルフ シュタイナー. (2017). 医療を深めるための瞑想的考察と指導 - 医師と医学生のための講演. ルネッサンスアイ. http://amazon.co.jp/o/ASIN/483440207X/

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