新型コロナウィルスとアントロポゾフィーの考察(5)

目次

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2 はじめに

新型コロナウィルスが世界的に猛威を振るっている中で2020年3月11日にWHOは1 パンデミック を宣言した。

  • 世界規模での新型コロナウィルスは、もしかしたらこれは地球に住う全人類に向けられた試練なのかもしれない。
  • 自分自身や家族、友人の健康、仕事、学校、経済・・・など、日々の日常生活に於ける不安が日々増大している。
  • これまでに体験したことのない驚異に対して人はこれからどのように生きていかなければならないのか?

ここではすでに述べてきたことをさらに深く追求してみたい。
特にここでは日本人と免疫についてメモする。

3 日本人だけに存在するY染色体のハプロタイプ

HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)は遺伝子の第6染色体短腕部に存在する主要組織適合遺伝子複合体(MHC)の産物です。

赤血球を除くほぼ全ての細胞と体液に分布し、自己と非自己の識別に関与する重要な免疫機構として働いています。

A座、C座、B座、DR座、DQ座、DP座など多くの抗原の組み合わせで構成され、それにさらにそれぞれが数十種類の異なるタイプ(アリル)をもち、ハプロタイプ(父母それぞれから受け継いだ遺伝子座の一対)の組み合わせは数万通りともいわれます。

HLAとは
HLA(Human Leukocyte Antigen=ヒト白血球抗原)は1954年、白血球の血液型として発見され、頭文字をとってこう呼ばれてきました。しかし、発見から半世紀以上を経て、HLAは白血球だけにあるのではなく、ほぼすべての細胞と体液に分布していて、組織適合性抗原(ヒトの免疫に関わる重要な分子)として働いていることが明らかになりました。

HLA Labolatry

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ハプログループ D (Y染色体)
ハプログループDの分布図
推定発生時期 64,700-83,000年前[1]
推定発生地 アフリカ~アジア[1]
親系統 DE
子系統 D1, D1a(D1a1、D1a2、D1a3)、D1b、D2
定義づけられる変異 CT3946, CTS4030/Z1605
高頻度民族・地域 チベット(チベット民族)、日本列島(大和民族、琉球民族、アイヌ)、アンダマン諸島(オンゲ族、ジャラワ族)、インド北東部(アルナーチャル人)
ハプログループD (Y染色体)(ハプログループD (Yせんしょくたい)、英: Haplogroup D (Y-DNA))とは、分子人類学で用いられる、人類のY染色体ハプログループ(型集団)の分類で、YAPと呼ばれる変異の型を持つもののうちの「CTS3946」に定義されるものである。

Wikipedia ハプログループD (Y染色体)

3.1 ハプログループ D は特殊なY染色体

ハプログループDは、日本列島・南西諸島、チベット高原で高頻度に観察されるが、アジア、アフリカの極めて限られた地域で散発的にしか見つかっていない。
チベットではD1a1-Z27276、日本ではD1a2⁻M55、アンダマン諸島ではD1a3-Y34537が高頻度である。
中国、朝鮮、東南アジアに於いて多数派を占めるのがハプログループ O 系統やC,I,J,N,Rなどの系統である。
このことからもハプログループ D系統は非常に孤立的な珍しい系統である。

3.2 日本人に多く見られるタイプ

※ 日本人742家系(n=2895)より算出

順位 A-C-B-DR-DQ-DP ハプロタイプ頻度
1 A*24:02-C*12:02-B*52:01-DRB1*15:02-DQB1*06:01-DPB1*09:01 7.01%
2 A*33:03-C*14:03-B*44:03-DRB1*13:02-DQB1*06:04-DPB1*04:01 2.90%
3 A*24:02-C*07:02-B*07:02-DRB1*01:01-DQB1*05:01-DPB1*04:02 2.59%
4 A*24:02-C*01:02-B*54:01-DRB1*04:05-DQB1*04:01-DPB1*05:01 2.00%
5 A*11:01-C*01:02-B*54:01-DRB1*04:05-DQB1*04:01-DPB1*05:01 1.04%
6 A*02:07-C*01:02-B*46:01-DRB1*08:03-DQB1*06:01-DPB1*05:01 0.86%
7 A*24:02-C*12:02-B*52:01-DRB1*15:02-DQB1*06:01-DPB1*02:01 0.76%
8 A*02:07-C*01:02-B*46:01-DRB1*08:03-DQB1*06:01-DPB1*02:02 0.69%
8 A*11:01-C*04:01-B*15:01-DRB1*04:06-DQB1*03:02-DPB1*02:01 0.69%
10 A*24:02-C*01:02-B*59:01-DRB1*04:05-DQB1*04:01-DPB1*04:02 0.62%

2011年9月現在

引用:1. 日本人に多いHLAハプロタイプ上位10位まで

3.3 Y染色体グループごとの近隣集団との関係

ハプログループD1a1は、チベット等に多いが、日本人にも見られるタイプである。
ハプログループD1a2は、日本列島に固有に見られるタイプで、アイヌが高頻度で約85%、次いで琉球民族で約40%、本土日本人にも35%ほど見られる。
縄文人の血を色濃く残すとされるアイヌや一部の沖縄県民(特に糸満や宮古島)で高頻度に見られ、反対に漢民族や朝鮮民族などの周辺諸民族にはほとんど見られないことから、ハプログループD1a2は縄文人に特徴的なY染色体だとされる。
(ミクロネシアやティモール島でもわずかに発見されている。)

アリゾナ大学のマイケル・F・ハマー (Michael F. Hammer) のY染色体分析でもD系統が扱われ、チベット人にも、約50%の頻度でこのハプログループDを持っていることを根拠に、縄文人の祖先は約5万年前に中央アジアにいた集団が東進を続けた結果、約3万年前に北方ルートで北海道に到着したとする仮説を提唱した。しかし、実際にどのような経路を通ったかは様々な学説があり結論には達していない。

D系統は、現在世界で極めて稀な系統になっており、日本人 (D1a2) が最大集積地点としてその希少な血を高頻度で受け継いでいる。遠く西に離れたチベット人 (D1a1) やアンダマン諸島(D1a3)で高頻度である他は、アルタイ(D1*)、タイ (D1a1)、ヤオ族 (D1a1)、フィリピン (D1b)、グアム島(D1*) 等の南方地域にわずかに存続するだけである。しかしながら同じD系統とは言え、D1a2系統と東アジア(チベット等)のD1a1系統は分岐してから4 - 5万年もの年月を経ていると考えられる(O系統が誕生したのが3 - 4万年前であるため、これよりも前に分岐しているD1a2とD1a1等は別系統であるが双方とも日本列島で見られる)。なおネアンデルタール人はY-C次いでY-D系統に属しており、現存する人種では日本人が一番ネアンデルタール人に近いことになる。つまり、多くの人種がユーラシア大陸の果てにある日本に最終的に到達し、またそれらが完全に淘汰されず(殺害されずに)に混血して残っているという特徴がある。

3.4 日本人に多く見受けられる主な病気

HLAを知ることによって、どのような病気に、どの程度かかりやすいかがわかる。
必ず罹ると言うものではなく、自分のHLAを知ることによって弱点を知り健康管理に気を配ることが大切。

疾患 HLA
亜急性甲状腺炎 HLA-B*35:01
  HLA-B*67:01
Buerger病 HLA-DRB1*16:02
Behcet病 HLA-B51
多発性硬化症 (眼神経、脊髄型) HLA-DPB1*05:01
高安動脈炎 HLA-B*39:02
全身性エリテマトーデス HLA-B39
原発性胆汁性肝硬変 HLA-DR2(DRB1*16:02)
混合結合組織病 HLA-DRB1*04:01
潰瘍性大腸炎 HLA-DPB1*09:01
  HLA-DR2
  HLA-B52
糖尿病Ⅰ型 HLA-B54
  HLA-DRB1*04:05
  HLA-DQB1*04:01
関節リウマチ HLA-DRB1*04:05
  HLA-DQB1*04:01
   

4 遺伝子と免疫

どの人種においても臨床所見がよく似た自己免疫疾患が存在し、いずれの人種においても特定の HLA 対立遺伝子が疾患感受性と強い相関を示すことは興味深い。
さらに、これらの自己免疫疾患の中には各人種に特有の HLA 対立遺伝子が感受性を示し、人種に特有の臨床所見を呈するものがあることも事実である。また逆に、 人種に共通した疾患感受性 HLA 対立遺伝子が存在し、人種による遺伝子頻度の違いが、人種間における疾患の発生頻度の違いをもたらしている と考えられる場合があることも知られている。

さらに、 これらの疾患感受性 HLA 対立遺伝子の多くが 人類集団中で決して稀なものではなく、多くの場合頻度の高いものである点も注目に値する。この現象は、おそらくこれらの HLA 対立遺伝子が、生命を脅かす微生物などの非自己を免疫応答により排除して、個体を生殖可能な年齢まで生存させることに関して有利であるが、生殖年齢を過ぎた中年以降に自己免疫疾患を発症しやすいリスクも同時に背負った 遺伝子である と説明されはしないであろうか。

最後にもう一度、 日本人を含めたアジア人には、 他には見られない自己免疫疾患やその亜型が 存在し、その遺伝要因としてアジア人にユニークな HLA 対立遺伝子が少なからず関与している ことを強調しておきたい。その機序は、何としても我々アジア人みずからの手で明らかにしたいものである。なお HLA-II の構造と機能ならびに自己免疫疾患との関りあいについては、他にも詳細に記載したので参考にされたい。

引用:「HLA と免疫疾患」、西村 泰治、 病理と 臨床(文光堂)、16(5);581-592,1998.

5 参考文献

6 ホームページについて

このホームページは、うつ病の精神治療法を研究するための私自身のためのサイトです。私自身が覚えることが苦手、且つ、忘れっぽい性分なので備忘録として主に以下の内容のものを扱っています。どこにいてもこのホームページを閲覧することができるようにという目的でこのホームページを作りました。
 
 
ホームページの作成には、Emacs 25.1.1 を使い org-mode により HTML を生成しました。Emacs を使った理由として、Mac , Windows , FreeBSD などOSを問わずに編集出来ること、また、日頃の文書作成も Emacs を使っているため慣れ親しんだツールを使うことが何よりも使い易いためでもあります。このホームページは、大学、大学院で学んだ事柄を中心に私自身が日々の研究のために忘れないようにするための私自身の備忘録、或いは雑記帳の様なものですので、記載されている事柄について十分な確認や検証をしたものではありません。
 
 

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[2020-03-09 Mon] org-mode のバージョンが 9.0.5 から 9.1.9 へバージョンアップしました. 
 

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脚注:

1
パンデミック(英語: pandemic)あるいは世界流行とは、ある感染症(特に伝染病)が、顕著な感染や死亡被害が著しい事態を想定した世界的な感染の流行を表す用語である

著者: Satoshi Takemoto

Created: 2020-04-08 Wed 17:28

Emacs 26.3 (Org mode 9.1.9)

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