心理統計法-メタ分析

目次

1 はじめに

メタ分析はこれまで解説してきた分析手法とは大きく異なる。これまでの手法は、被験者からデータを集めて分析するものでしたが、メタ分析は、被験者からデータを収集する必要がありません。メタ分析の場合は、過去の研究結果を集めて、必要な情報を抽出し、統計的に一つの値に統合し評価する。

2 メタ分析の特徴

複数の研究結果をメタ分析することにより、客観的に結果を示すことが可能。

3 ナラティブ・レビューとメタ分析の主な違い

メタ分析と比較される方法として、ナラティブ・レビューがある。
ナラティブ・レビューは、過去の研究結果を文章でまとめるというもの。
 
ナラティブ・レビューは、先行研究のまとめで使われ、論文の一部でしかない。
メタ分析は、それ自体が実証研究となり、1本の論文となる。
 
ナラティブ・レビューの場合、まとめに至るまでの手順が明確に決まっていない。
メタ分析は、過去の研究結果の集約方法や統計的手法の手順も明確に決められている。

4 メタ分析の手順

4.1 テーマ・問題の設定

4.2 先行研究の文献収集とデータ化

4.3 統計解析

4.4 結果を解釈する

5 Smith と Glass

「心理療法の効果に関するメタ分析」(Smith & Glass, 1977) という論文がある。
Smitht と Glass は、「心理療法に効果があるか?」ということをメタ分析を使って発表した。実際には、心理療法に効果があるという立場と、効果がないとする立場があり、論争になったことがある。
 
上記の「心理療法に効果があるか?」という問題設定に対して、あらゆる心理療法を対象にすることは現実的ではないし、実現可能性も低い。
具体的にどんな療法なのかを決めなければならない。

 
Smith と Glass が行った方法は、「少なくとも一つの治療を行った群を、治療を行わなかった群、または、別の治療を行った群と比較した研究であること」であった。

6 引用文献

平井明代 (2012). 教育・心理系研究のための データ分析入門, 東京図書.
小野寺 孝義. (2015). 心理・教育統計法特論 (放送大学大学院教材), 放送大学教育振興会.
田中 敏, 山際 勇一郎. (1992). ユーザーのための教育・心理統計と実験計画法 - 方法の理解から論文の書き方まで, 教育出版.

著者: Satoshi Takemoto Satoshi Takemoto

Created: 2017-02-02 木 19:36

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